意思決定(decision making)
伝統的管理論にしたがって、経営管理職能を計画、組織、モチベーション、統制の各職能に分けることができるが、経営管理や組織の統一概念として意思決定を設定してくるのが、近代管理論の特徴をなしている。経営問題のすべては意思決定問題とみなされる。 意思決定は、一定の目的を達成するために二つ以上の代替手段のなかから一つまたは少数の代替手段を選択する人間の合理的な行動をさしている。意思決定は、選択であるともいえる。しかし、経営管理は、意思決定であるというばあい、それは次のような一連の複雑な過程からなっている。
(1)情報段階(intelligence phase);それは、経済的、技術的、政治的、社会的諸環境から情報を収集し、これを分析して新しい意思決定を必要とする問題発見する段階 である。こんにちではこれを環境分析(environmental)と呼んでいる。この段階では情報収集活動が中心となる。
(2)企画段階(design phase);情報段階で発見された問題を解決するため、あるいは発見された機会を利用するために、代替案を探索し、発見し、作成する段階である。この段階では企画活動に重点がおかれる。
(3)選択段階(choice phase);各代替案の結果を予想し、それを比較・評価し一定の目標水準を満たす代替案を選択する段階であり、選択活動が中心となる。
(4)実施段階(implementation phase);選択した代替案を実施に移し、初期の成果を確保する段階である。実はこの実施段階それ自体でも、執行上の意思決定が繰り返し行われることに注意しなければならない。
(5)コントロール段階(control phase);実施の結果の情報をフィードバックして、計画に対する実績を評価して、コントロールに必要な手段を決定する。ここでも、コントロール上の決定が行われる。
しかし、実際の意思決定は、このような各段階が、明確に分離できる性質のものではなく、各段階が入り組みながら進行する、複雑な過程をなしている。また、意思決定の各過程において、情報処理過程が必要であり、意思決定過程と情報処理過程とは不即不離の関係にある。




