経営分析(Betriebsanalyse)
企業の経営成績と財務状態に対して、比率分析などの分析方法を用いて、その良否を判定し、問題を診断する方法をいう。主として、企業の財務諸表を分析の資料として用い、財務比率を主な分析手法とするために、アメリカでは財務分析(financial analysis)または財務諸表分析(financial statements analysis)とよばれているが、経営分析は、財務諸表分析よりも広く、原価分析や付加価値分析などを含んでいる。はじめは、銀行が融資先の企業の信用状態を分析するために財務分析を用い、また証券アナリストが投資銘柄を選択するために、各企業の財務分析を行った。しかし次第に経営者の意思決定に役立てるために経営分析が行われるようになって、現在では、財務分析のほかに生産性分析や原価分析が含まれるようになっている。したがって、経営分析は、(1)投資家や融資機関のために行われる外部分析と、(2)経営者の意思決定のために行われる内部分析に分けられる。
内部分析は、経営計画や経営のコントロールに役立つ目的で行われる経営分析をさしており、次のような分析項目からなっている。
(1)流動性分析;流動比率、当座比率(酸性試験比率)などによって、企業の支払い能力の状態を分析する。
(2)資本の安全性分析;負債比率や固定比率などによって、資本の安全性を分析する。
(3)資金運用分析;資金運用表を作成することによって、一会計期間における資金の使途と資金の源泉を明らかにし、運転資本の増減とその原因を分析して、資金運用の適否を判定する。また、近年は、キャッシュフロ計算書を作成して分析を行う企業が多い。
(4)収益性分析;使用総資本利益率、自己資本利益率、経営資本営業利益率、売上高営業利益率などによって、企業の収益性を分析する。
(5)活動分析;使用総資本回転率、固定資産回転率、棚卸資産回転率などによって、経営活動の効率を分析する。
(6)付加価値分析;1人当たり付加価値、労働装備率、付加価値率、労働分配率などによって生産性を分析する。
(7)原価分析;各種の原価係数や原価差異分析によって経営の効率を判定する。
参照⇒【流動性分析】【付加価値分析】




