コンピテンシー(competency)
知識やノウハウといった単なる能力ではなく、優れた業績をあげる従業員がもつ行動特性、あるいは高い業績を生み出すために安定的に発揮されるべき行動能力のことをいう。コンピテンシーを人的資源マネジメントに活用しようという動きが本格化している。たとえば、富士ゼロックスでは1999年に年功的な資格制度を全廃する一方で、職務内容を定義してそれに必要とされる能力水準を設定・公開し、給与水準に反映している。このように、成果をあげた従業員の行動を分析してコンピテンシーを定義することによって、評価に対する透明性と従業員の納得性を高めることができる。また、求められる能力を具体的な行動特性として明示し、現状とのギャップに気づかせ、支援施策を活用しながら克服・強化することで、パフォーマンスの向上が期待できる。この手法は、1970年代からハーバード大学の心理学者マクレランド教授がMcBer社とともに、1973年に学歴や知能レベルが同等の外交官に業績の差が出るのはなぜかを研究し、知識、技術、人間の根源的特性を含む広い概念として発表された。1990年代にアメリカにおいて人材活用の場に取り入れられたものである。日本においては、近年の能力成果主義の導入とともに、取り入れられるようになってきた。 企業などの人事考課に活用され、職種別に高い業績を上げている従業員の行動特性を分析し、その行動特性を評価基準とし従業員を評価することで、従業員全体の質の向上を図ることを目的としている。従来の日本型の人材評価は、「協調性」「積極性」「規律性」「責任性」などから構成され、従業員の潜在的・顕在的能力を中心に評価していたが、能力が高いことが成果と繋がるわけではないので評価と会社への貢献度がリンクしないことがあった。これに対し、コンピテンシーでは、「親密性」「傾聴力」「ムードメーカー」「計数処理能力」「論理思考」などから構成し、具体的な行動で評価するため、評価と会社への貢献度がリンクし易くなっている。 また、このコンピテンシーを人材採用の場にも活用した、「コンピテンシー採用」というものもある。




