コンティンジェンシー・プラン(contingency plan)の用語解説

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用語

コンティンジェンシー・プラン(contingency plan)

解説

コンティンジエンシ・プランとは、状況に応じた複数の計画のことをいい、「シャドー・プラン」などとも呼ばれる。状況に応じた複数の計画とは、起こりうる複数の状況に対応して、複数の計画を立てておき、状況が変化してもそれに対して直ちに対応し、目標を達成しうるようにすることができる。状況のうち、もっとも生起の確率の高いものに対しては、標準的な正規の計画が立てられる。これは従来から行われていることであった。その次に確立の高い状況に対応して、予備的な計画を予め立てておく。これによって、計画は状況への適応システムを内包したものとなるから、状況の予測の困難な場合にも、企業の目標を達成することが可能になる。
予備的計画には、(1)長期計画における戦略計画の予備的計画と、(2)中期計画や短期計画における予備的計画と、(3)プロジェクトにおける予備的計画とがある。長期計画における予備的計画は、影響の大きい状況に対応して、予備的戦略をもって対応する計画である。たとえば、建設会社や軍需会社にとって大きな入札の失敗、製薬会社にとって医薬に関する法律の改正による薬品の需要の急激な変化、また薬害の発生による販売の停止など、これらに対応する計画である。これらは、いつ起きるかわからないし、また影響が大きくて、戦略的意思決定を予めしておく必要がある点において、中期計画や短期計画における予備的計画と異なっている。中期計画や短期計画における予備的計画は、1年以内に起こる状況について、主として生産や販売について、計画を立てる。その状況としては外的環境や内的環境もあるが、それらの変化の結果起こる業績の変化についても予備的計画を立てる。たとえば、全国売上高が10月現在で、計画を10%下回ったときには、「何々をせよ」、というものや、主要原材料の価格が15%上昇したら、「製品価格を5%値上げせよ」というのは環境の変化へ対応する予備的計画である。また利益が8月現在で計画を10%下回ったら、「研究開発費をいくらだけ削減し延期せよ」というのは業績の不確実性に対応する計画である。中期と短期の計画の予備的計画には、業績の変化に対応するものが多い。プロジェクトの予備的計画は、大きな個別計画において立てられるものである。
状況に応じた複数の計画を持つことの目的や効果は、(1)状況の変化を予め早く予測し、早くそれに対処することができる。(2)予め十分に検討した計画に基づいて、対処するので最善の計画に基づいて早く対応することができる。(3)状況ごとに、それに対応した計画を持つことによって、長期計画や中期計画が実践的になり、経営計画に責任をもたせることができる。
以上三つの効果は、単一の計画しかない場合と対比される。単一の計画しかない場合には、予め想定した状況が変わると、それを改訂しなければならない。しかし、そのときになって急に改訂するのでは遅すぎる。また、急に改訂するために、十分な検討の時間がなく、準備も不足である。複数の計画の場合には、事前に十分検討し予備的計画が作成されているので、質的にも時間的にも優れた対応ができる。また、単一の計画しかない場合には、予め想定していた状況が変わると、計画はまったく非現実的なものになってしまい、役立つ部分も無視されてしまう。

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