外部不経済(external diseconomies)
市場経済の外部に生ずる不経済をいう。市場経済の内部では、各企業は最大利潤を目的として行動することによって経済全体の最大利益が自然予定的に達成されることが仮定されているが、その場合、産業公害は外部不経済として発生する。なぜならば、大気や水などの自然環境を企業が汚染しても、それに対して企業はコストを支払わない。大気や自然の美観などは、経済財ではないので、市場経済の外部におかれているからである。このような外部不経済の認識によって、公害に対する企業の社会的責任を生ずるのである。さらには、事業部制組織において、企業内部の価格メカニズムのなかで、各企業は最大利潤を目的として自主的に意思決定をしていくことによって、企業には最大利潤がもたらされると仮定されている。この場合も外部不経済の問題を生ずる。すなわち、支出効果が企業全体の長期の将来に及ぶ設備投資、広告宣伝費、研究開発費や幹部社員養成費の支出については、毎会計年度ごとに評価される各事業部の利潤原則からは合理的な決定をおこなうことができないからである。この種の決定を各事業部にすべて委ねるときは、企業全体としては外部不経済を生ずる。この外部不経済を排除するために、この種の決定は通常本社のトップ・マネジメント段階で行われる。




