財務上のテコ(financial leverage)の用語解説

企業再生、事業再生や銀行対策、リスケジュール(リスケ)といった資金繰りでお悩みの方はジェイケース経営研究所へご相談下さい。

会社再生や事業再生をサポートし資金繰りの改善プラス経営の強化もお手伝い

ジェイケース経営研究所TOP > 用語集 > さ行 > 財務上のテコ(financial leverage)
用語

財務上のテコ(financial leverage)

解説

企業の資本構造が自己資本利益率に対してテコの作用を及ぼすことをいう。資本構造を負債比率ではかるとすれば、負債比率が高くなるにしたがって、経営効率は同じであると仮定して、企業の自己資本利益率はテコの原理によって増幅される。財務上のテコの強度は、次の式で測定することができる。

  財務上のテコの強度 = 営業利益 /(営業利益-利子)
  (計算例)
   100,000千円 /(100,000千円-56,000千円)

上記の計算例で、使用資本は10億円、使用資本営業利益率は、10%であり、1億円の営業利益がえられる。これに対して、使用資本のなかで負債は7億円であり、対負債利子率は8%(利子/(有利子負債+無利子負債))であり、負債比率は233.3%(7億円/3億円)である。その場合、財務上のテコの倍数は、2.27倍となる。営業利益が20%増加すれば、純利益は45.4%(20%×2.27)増加し、自己資本利益率は同じ率によって拡大される。負債比率が高いほど、固定的な利子の割合が大きいほど、財務上のテコの強度は大きくなる。

この財務上のテコの原理は、trading on equityともいい、それは過少資本により自己資本利益率の拡大、非参加的優先株の発行による普通株資本利益率の拡大に用いられる。また、わが国におけるような、低収益性の事業に着手して配当可能な自己資本利益率を維持するためにも用いられる。また、アメリカにおけるコングロマリットは、子会社を積み重ね、ピラミッド型支配形態をとることによって、財務上のテコの原理を利用し、支配会社の一株当りの利益を増大させ、高株価を実現させることを特色としている。しかし、負債比率が高く、不健全な資本構造をもつときは、企業の環境の悪化や、設備の過大投資によって、使用総資本営業利益率が利子率を下回る場合、テコの作用は逆に働いて、企業の自己資本利益率は大きく収縮し、赤字に陥り、企業を倒産に導く危険が大きくなる。これを危険増大の原則という。

【注意事項】
法律、会計、税制等に関する項目は特に記述がない限り、日本国内の法令等について解説しています。 また最新の法令改正を反映していない場合があります。 故に、法令に関する事項は、弁護士、公認会計士、税理士等の各分野の専門家にご相談ください。
免責事項も必ずお読みください。


お問い合わせはこちら