職能的組織(functional organization)
職能的組織とは、管理職能を機能別に専門化し、各職能部門が自己の職能領域について作業者に対して命令指揮を行う組織形態をさしている。この組織の起源は、テイラーの「職能的職長制」(functional foremanship)にあり、直系式組織とは対照的な権限構造をもつものである。すなわち、直系式組織の下では一人の管理者が担当していた管理・監督職能を、職能的組織の下では、職能別に専門化し、職能的専門化を行うとともに、各管理者は、それぞれ分担した職能の範囲内で作業者に対して指示・命令を与える権限をもつのであって、それは、職能的専門化の原理を高度に実現する目的をもった組織形態である。このような特徴をもつ職能的組織の長所としては、(1)専門化の利益がフルに利用され、(2)監督者の短期的養成が可能となることがあげられる。他方において、各作業者は、二人以上の管理者から命令を受けることになるために、(1)命令の不統一や矛盾を生じやすいこと、(2)権限と責任が不明確になるという欠点をもっている。それゆえ、この組織形態は、職能分化の複雑な大規模組織に不適当なものとなる。職能別専門化を行いながら、権限と責任を明確にし、命令系統を明確にした組織形態として、ライン・スタッフ組織が、今日では一般に採用されている。
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