成果主義経営(management by result)
組織成員の達成すべき成果目標を明確にし、必要な権限委譲を行い、成果達成に対する個人責任を重視し、行動する自由と創意性を強調する経営管理の理念と方法を成果主義経営という。シュレー(E.C.Schleh)が1961年に同名の書物を出し、ドラッカー(P.F.Drucker)も、1964年に"Management for Results"(野田、村上共訳『創造する経営者』)を出し、成果主義経営は、日本の経営界にも一つの新風をもたらした。
一つには、科学的管理法以来、方法や手続きの標準化や特殊化が経営原則として重視されてきたが、企業環境の変化が激しくなると、標準的な方法や手続きはその有効性を失ってくる。また、製品や市場が多様化してくると、標準的な方法、手続きを全社一律に適用することはかえって効率を阻害することになる。かくて、方法や手続きよりも、成果目標を明確にし、その成果を達成する方法については各人の創意性に任せる成果主義の経営理念を生じてきた。二つには、人間関係論以来、職場の人間関係、協調性や小集団活動や会議体が重視されてきたが、それは反面において同調主義の流れ、各個人の責任を曖昧にし、個人の創意力を窒息させる弊害も生じてきた。成果主義経営は、集団の責任よりも個人の責任を重視する。三つには、企業人にとってもっとも重要な動機として達成動機が重視されるようになり、成果主義経営は各人の達成動機を重視する経営管理制度をなしている。その経営原則は、(1)権限委譲にあたって、達成すべき成果責任を委譲する。(2)過度の特殊化を避け、成果の掴める権限委譲を行う。(3)目標管理を行う。(4)第一線監督者の管理責任を強調する。(5)集団活動や会議体の場合も、あくまで個人の責任を重視する。(6)成果の達成度を責任のある個人に直接にフィードバックする報告制度を重視する。ことなどからなっている。




