製造間接費(manufacturing overhead)
製造間接費は、特定の製品や工程に直接賦課できない工場の諸経費であり、間接材料費、間接労務費のほか、租税、保険料、原価償却費、動力費、光熱費、修繕費、事務消耗品などからなっている。製造間接費は、工場間接費(factory overhead)とも呼ばれる。製品原価に対して、製造間接費は、(1)製造部門(直接部門)の間接費、(2)補助部門の費用、(3)工場管理部門の費用からなっている。製造部門の間接費を製品原価に配賦するには、次ぎのような基準が用いられる。
(1)直接労務費
(2)直接作業時間
(3)機械稼働時間
(4)生産量
(5)直接材料費
(6)直接材料消費量
労働集約的な生産経営では、直接労務費や直接作業時間が用いられる、資本集約的な生産経営では、機械稼働時間、製造工業では、生産量が配賦基準に用いられることが多い。
補助部門の諸経費は、製品原価計算のために各製造部門に配賦されるが、原価管理を有効ならしめるために、一括配賦ではなく、各補助部門のそれぞれのサービス給付の性格に応じて、次ぎのような配賦基準を設定することが必要である。
(1)動力部門 ― 各部門の電力消費量(メーターまたはテストによる)
(2)修繕部門 ― 各部門の修繕工数
(3)工具修繕部門 ― サービスを受けた部門へ直課
(4)原料倉庫部門 ― 各部門の原料消費量
工場部門の諸経費は、各部門の直接労務費、給与総額、従業員数や各部門の費用総額などを基準にして配賦される。その場合でも、各部門に提供した個別のサービス給付に対して、当該部門に直接配賦する方法を可能な限り採用することが、原価管理の責任を明確にするために有効である。




