市場細分化戦略(market segmentation strategy)の用語解説

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用語

市場細分化戦略(market segmentation strategy)

解説

製品差別化戦略が大量生産や大量販売という生産者側の論理に支配されるのに対して、市場細分化戦略は、顧客の必要や欲求を中心に考える顧客志向的な戦略であることを特徴としている。市場細分化戦略は価値観の多様化、消費の多様化という現代マーケティング環境に適応するために、需要の異質性を十分に尊重して、顧客のニーズを正確に満たすことによる競争上の優位性を確保する競争戦略である。まず、多様な欲求をもった顧客をある程度類似した欲求をもった顧客層に細分化する方法がとられる。つまり、ある製品に対する市場を構成する顧客を、何らかの基準によってグループ分けし、いくつかの顧客層に細分化する。そして、この市場細分化を通じて、顧客のニーズをより的確に満足する製品を開発し、細分化した顧客のニーズをより的確に満たすような広告その他のマーケティング戦略を展開して、競争上の優位性を確保するのが、市場細分化戦略の基本的なアプローチである。市場細分化戦略には、(1)市場集中戦略と、(2)総合主義戦略の二つの異なったマーケティング戦略がある。
 (1)市場集中戦略は、市場の細分化によって、各細分市場の需要の大きさ、成長性と収益性の予測を行い、そのなかで最も有利な細分市場を選択して、それを市場標的とし、それに対して製品戦略から促進的戦略にいたるまでのマーケティング戦略を集中していくのである。この市場集中戦略は、資源の限られている中小企業でとられることが多い。たとえば、所得別細分化の場合は最も大きい所得階層が、年齢別細分化の場合は最も多い年齢階層が、それぞれ市場標的として選択される。
 (2)総合主義戦略は、大企業においてとられることが多く、各細分市場をそれぞれ市場標的として、各市場標的の顧客のニーズを的確に満たす製品を設計開発し、さらに各市場標的に向けた促進的戦略を展開していくのである。
市場細分化の基準として、次のようなものがある。
 (1)社会経済的変数;年齢、性別、所得別、家族数別、家族のライフ・サイクル別、職業別、社会階層別など。
 (2)地理的半数;国内の各地域、都市と地方、海外の各市場地域など。
 (3)心理的欲求変数;自己顕示欲、好みなど。
 (4)購買動機、経済性、品質、安全性、便利性など。
問題は、市場細分化の基準に対して革新的なアイデアを適用し、潜在的に大きな細分市場を探求し、発見することにある。そして、上記の諸種の細分化の基準のなかで、豊かな社会の進展につれて、捉えにくい心理的欲求変数がますます重要性をもってくるであろう。

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