四半期決算(quarterly report)
3カ月ごとの決算をいう。通常の決算期間である1年を4分割した期間を四半期という。投資意思決定などに有用な企業情報をタイミングよく高い頻度で開示するタイムリー・ディスクロージャーの観点から重視されている。四半期決算は、東京証券取引所によるマザーズ市場など、いわゆる新興企業を対象とした市場や店頭売買有価証券市場を運営するJASDAQ市場で開示が要請された。そして2003年4~6月期からは東京証券取引所の第1、2部の全上場企業を対象に簡便な「四半期業績の概況」の開示が義務づけられ、04年4~6月期からは四半期決算の開示が開始された。株式を公開すると、自社株式が市場で売買されるようになる。このことは、未公開時と異なり、広く一般投資家が株主となり、会社が「Private Company」から「Public Company」へと変容することを意味する。証券市場を通じて、広く一般投資家から資金を調達することが可能となるので、一般投資家の適切な投資判断を可能にするための制度が不可欠であり、企業内容開示制度(ディスクローズ制度)が設けられている。ディスクローズ制度は、証券取引法、商法に基づくもののほか、上場会社には、証券取引所や日本証券業協会の要請により、投資家に対し重要な投資判断情報を適時・適切に開示することが求められており、四半期決算の開示もそのひとつとして位置付けられる。
既存のディスクローズ制度に加えて、規則として四半期報告を義務づけているのは、現状では次の市場です。
・JASDAQ市場(第2号基準のみ)
・東京証券取引所マザーズ市場
・ナスダックジャパン市場
・名古屋証券取引所セントレックス市場
・福岡証券取引所Qボード市場
・札幌証券取引所アンビシャス市場
四半期報告を求めているのは、いわゆる新興企業向け市場であり、当該市場は業績変動が大きく投資リスクが高いと考えられる企業を対象としているため、投資家に対して3ヵ月ごとに業績報告をすることにより、既存市場よりもきめ細かい情報開示基準を設け、投資家の信頼を得ることを目的として導入された。現行の四半期決算開示制度は、証券取引法等の法律に基づくものではなく、それぞれの市場が個別の規則により指針を決めて運用されている。具体的には開示項目、財務諸表の添付の有無、公認会計士または監査法人のレビュー等についての指針が市場間で異なっている。最近、東京証券取引所が上場会社を対象に四半期決算を義務づける旨を決定した。これは、情報開示の頻度を高め、投資家が企業経営の実態を把握しやすくするとともに、海外市場との足並みを揃える狙いがある。




