ボトム・アップ経営(bottom-up management)
重要な問題については、トップ・マネジメントに最終決定権は留保されるが、問題の発見、問題解決案の作成はすべて下位の経営層において行われる経営方式を、ボトム・アップ経営という。それは意思決定に下意上達が尊重される経営方式をいい、トップ・ダウン経営と対比される。下位経営層は自主性や創意性が尊重されるために、従業員のモラールは一般に高く、下位レベルの知識や経験がトップ・マネジメントの意思決定に吸い上げられるという長所がある。反面において、トップ・マネジメントによる明確な経営目標や経営戦略が設定されないために、問題の発見や解決に対して統一的な方向付けを欠き、会社全体として環境の変化に対して統一的な方向付けの下に適応する適応力を欠くという欠陥をもっている。そのような悪しき半面を、「みこし経営」と評することがある。
これに対して、トップ・マネジメントが上から明確な経営目標や経営戦略を決定し、下に対して強力なリーダー・シップを発揮し、上意下達の強い経営方式をトップ・ダウン経営(top-down management)と呼んでいる。この場合、ボトム・アップ経営とはすべて逆の結果が生じてくる。日本の会社は、アメリカの会社にくらべると、ボトム・アップ経営の傾向が強く、トップ・ダウン経営は、アメリカの会社によくみられる。しかし、両者の方式を併合するのが、正しい経営のあり方である。




