ヒューマン・アセスメント・システム(human assessment system)
経営管理者や監督者としての人材を評価し、選抜する一つの新しいシステムである。それは、各種の異なったテスト状況の下における従業員の管理者能力を各種の基準で評価し、数人の評価者による総合判断をえる方法をとることを特徴としている。1965年、アメリカ電信電話会社(A.T.&T.)の教育訓練計画の一環としてはじめられたが、同社はすでに各地に50以上のアセスメント・センター(assessment center)を設けており、IBM、シァーズ・ローバック社なども採用している。AT&Tでは、従業員のなかから第一線監督者を選択するのに用いられ、人材評価は、(1)知能テストなどの紙上テスト、(2)上司による面接、(3)状況テストから構成されている。その特色は、(3)の状況テストにあり、数人のグループに分けて、ビジネス・ゲーム、ロール・プレイング、リーダーをおかないグループ討議やインバスケット法などを行わせ、それを数人の評価者がそばで観察して管理者能力を評価する。評価を総合して、合格した者は昇進できるが、不合格者は昇進できない。もちろん、個々の昇進決定は評価者ではなくて、ライン管理者によって行われる。この制度は、紙上テスト、面接、状況テストなどの各種のテストを総合し、また複数の評価者の評価を総合する総合評価法である特色がある。しかし、ロール・プレイングや集団討議を観察するだけではたして管理者人材を発掘できるかどうか疑問であるとの批判がある。




