不完全競争(imperfect competition)
完全競争は、(1)市場が多数の小規模の生産者によって占められ、生産者が価格に影響を及ぼすことができない。(2)生産者も、買手も市場について完全な知識をもっている。(3)自由に参入が行われる。以上のことを仮定した競争状態をさしている。この完全自由競争の仮定の一つまたは二つ以上を欠如した競争状態を不完全競争という。
完全自由競争は、19世紀の個人資本主義の時代には見られたが、今日では多くの業界は、不完全競争の段階にある。鉄鋼、自動車、ビール、ガラスなどの業界では、少数の大手メーカーによって市場が占められる寡占状態にあり、メーカーの生産調節などによって、価格に影響を及ぼすことができる。また、生産技術の高度化によって競争上最低必要な経営規模が増大したために、多くの業界で参入障壁が高くなり、自由な参入は困難になっている。また、製品や流通機構の複雑化のために、消費者は完全な市場知識をもつことができない状態にある。




