部分最適(sub-optimization)
システムは、より大きなシステムの下位システムをなしている。下位システムの目的が全体システムの目的と矛盾するために、下位システムの最適化が全体システムの最適化にならない場合を部分最適化という。この用語は、1953年にOR学者のヒッチ(C.T.Hitch)によってはじめて用いられたもので、戦時問題において護衛艦隊は大きいほど効率的であるという提案に対して、それは潜水艦に対抗するという下位システムに関する限り最適化であるが、戦争に勝つという全体システムの最適化ではないという理由で正しくないと批判した。情報システムや物流システムなどの経営システムの設計においても、部分最適化の概念は重要である。部分最適化の矛盾をなくすためには、対象とするシステムがその一部であるより大きなシステムの目的を分析、検討し、その下位システムとしてのシステムの目的の適合性をシステム分析の段階で周到に定義し、また再定義していくことが必要である。また、下位システムの目的を多元的に広く規定することは、部分最適化を避ける一つの方法である。費用の最小化あるいは利益の極大化というように、下位システムの目的を一元的に狭く規定すると、より大きなシステムの目的との間に矛盾を生じ、部分最適化に陥りやすい。
最後に、対象とするシステムの境界を広げて、より大きなシステムをシステム分析の対象とすることによって、部分最適化の矛盾を除くことができる。




