無形資産会計(accounting for intangible assets)
企業が所有する無形資産をめぐる会計をいう。アメリカの研究機関の調査によれば、かつては企業価値の8割近くが有形資産で説明できたが、近年ではむしろ無形資産の方が企業価値の決定因子となっているという。このことから、無形資産の価値を評価、測定し、それを情報開示させようという動きがグローバルな潮流となりつつある。アメリカではこうした無形資産の開示を含めた新たな財務報告モデルも提案されている。その一つは1994年にアメリカ公認会計士協会が公表した「ジェンキンズレポート」のなかで提唱されたビジネス・レポーティング(business reporting)である。しかし課題も多い。無形資産は、(1)同時・多重利用が可能である、(2)投資の不確実性が大きい、(3)市場が存在しない、といった経済的な特性があるため、実際にその価値評価や情報開示をいかに行うかなどが論点になっている。企業会計基準委員会より、無形資産全体を対象とした体系的な会計基準を整備するにあたり、広く一般から意見を求めるための標記の論点整理が公表され、コメント期間は平成22年2月18日までとなっている。
無形資産が企業価値の極めて重要な要素となってきたことを反映した考え方だが、価値の測定が極めて難しいうえ不確実性が高く、課題が非常に多い。




