リーダーシップ・スタイル(leadership style)
リーダシップの能力は、管理者や監督者の天与の資質によるよりも、その行動のスタイルであり、したがって経験や教育訓練によって誰にでも学習することができるという意見が今日では一般化している。そこで、リーダーシップのスタイルを幾つかの次元で分けることによって、いずれのリーダーシップ・スタイルが、従業員のモラールを引き上げ、良好な業績を結果する有効なリーダーシップであるかを実証研究によって実証する努力が「ミシガン研究」や「アイオワ実験」などを通じて行われている。次のような次元で、リーダーシップ・スタイルを分けることができる。
(1)人間中心型リーダーシップ(employee-centered)/仕事中心型リーダーシップ(job-centered);後者は、人間としての部下に一切の関心をもたず仕事の業績の達成にのみ関心をもつリーダーシップであり、短期的には業績を上げても、従業員のモラールは低く長期的に業績を継続できない。前者は、仕事だけでなく、人間としての部下に関心をもち、各自の欲求や動機を満たしてやる努力を行うリーダーシップであり、部下のモラールは高く、継続的に良好な業績を上げている
(2)権威主義的リーダシップ(authoritative leadership)/参加型リーダーシップ(participative leadership);前者は、管理者が一方的に決定し、部下に命令し、命令の不服従に対して何らかの制裁を加えるタイプのリーダーシップをさしており、そこでは従業員のモラールは低く、業績も悪い。これに対して、後者は、部下の人間としての欲求や動機を配慮し、これを充足させる支持的行動をとるとともに、意思決定に部下を参加させ、集団的討議を経て集団決定を行い、それを実行する責任を管理者が負うリーダーシップのスタイルをさしている。集団決定にどうしても到達しない場合に限って、管理者は最終的に発言権を行使する。このタイプのリーダーシップの下において、従業員のモラールは高く、良好な業績を上げている。
(3)管理型リーダーシップ/創造型リーダーシップ;前者は、何よりもまず一定の手続や規定を維持することに専念し、もし手続について問題が起きても、それを擁護するように行動する。現在の仕事について能率向上をはかることだけに関心をもち、そのためには、単純化、機械化、反復化、定型化という方法に頼ろうとする。変化に対しては抵抗し、現在うまくさえいっていれば、これを変革することなど思いもよらないことである。したがって、管理型リーダーシップは自らが厳格で、公平で、部下には良好的で、部下を理解し、仕事を知り、そして部下をして仕事を遂行させることを任務としている。これに対して、後者は、まず所定の手続を無視する。手続がどうなっていようと、別の方法を案出しようと努め、新しい仕事や製品を開発する。そのためには、根本的に計画を変更するし、問題は新しい解決法で処理しようとする。種々の変化を考えてみるし、まったく新奇なことも求める。したがって、新しい天地を拓くために、沈思、想像、工夫、推測など、とにかく活発なかつ積極的な思考を続ける。したがって、創造型リーダーシップとは、新しいアイデアに耳を傾け、自由な雰囲気をつくり、アイデアの案出ために新しい方法を取り入れていく態度をとる。
参照 ⇒【リーダーシップ】




